作品活用企業のご紹介

栗田出版販売株式会社

三嶋様 営業推進課
三嶋 由紀夫 様
アートカレンダー
アートカレンダー
(以下敬省略)

栗田出版販売さんの「アートカレンダー」は、手ごろな大きさと使い勝手の良さで、アートビリティ関係者の間でも毎年好評です。
このカレンダーを制作するきっかけと、アートビリティの作品を使用することになった経緯は、どういうものだったのでしょうか?


三嶋:当社では、「アートカレンダー」の制作を始める以前に、「読者カレンダー」というものを30年以上作り続けていました。年末に書店が顧客サービスとして提供する名入れカレンダーの制作を、当社が書店から注文を取り、一括して制作するという形は今と同じですが、一部140円という価格と、丸める作業が発生するということで、書店からの評判は今一つでした。「読者カレンダー」の根強いファンがいる一方で、安価で、それでいて誰からも喜ばれる“新しいカレンダー”の制作が急務となったのです。
そこで、2000年を転機に新しいカレンダーを制作することになりました。しかし、条件の一つに“一部100円以内で作る”ということがありまして、これをクリアすることが、なかなか大変でした。カレンダーの顔となる絵や写真の使用料が、思ったよりも高額だったからです。気に入った作品を使って制作しようとすれば、とても100円以内の予算では制作することができません。良質なカレンダーを制作することは無理なのではないかと思いました。
そんなときに、当社の広報課で「栗田週報」の表紙にアートビリティの作品を使っていた担当者から、アートビリティのことを紹介されました。そこで、アートビリティの作品を閲覧してみると、使いたい絵がたくさんストックされていました。しかも料金が安い!(笑)。自分のイメージするカレンダーにピッタリくる絵が、まさかこんなにたくさんあるとは思ってもみなかったので、どんどんやる気が沸いてきました。
当時の登録作品はすべて見ましたが、そのときには障害者の作品を使うことの意義というようなことは意識していませんでした。ただ単純に作品の素晴らしさに惹かれました。

「アートカレンダー」を手にした方から、時折、事務局にも電話がかかってきます。このカレンダーをきっかけに作家のファンになってくださった方もいて、うれしい限りです。書店さんやエンドユーザーの反応はいかがですか?

三嶋:絵の評判がとてもいいです。毎年、次はどんな絵が載るのか楽しみにしているという声も聞き、担当者としてうれしく思っています。また、壁掛け用にも関わらず、コンパクトで場所を取らず、使い勝手がいいという感想も頂いております。

栗田出版販売さんにとって、アートビリティの作品を使用するメリットとは何でしょうか?

三嶋:書店の購買者向けサービス品の提供を目的に、制作を始めたカレンダーということで、当初は値段が手ごろで、それでいてクオリティの高い作品を多く揃えているということでした。しかし、今ではそれだけではありません。障害者アーティストの作品を採用することで、その使用料が作者へ支払われるという具体的な支援のあり方が、多くの人たちから共感をしていただき、今では福祉関係や病院など、書店以外のところからもご注文をいただくようになりました。たとえば「長江会」という、会員が一万人以上もいる太極拳の団体があるのですが、その代表の方が、もともと福祉ボランティア活動に積極的に参加していたこともあって、このカレンダーの主旨にたいへん賛同していただき、毎年、たくさんのご注文をいただくという新しい出会いも生まれています。
また、アートビリティの作品を忠実に再現するためには、どうしても質の高い紙の使用が必要だったのですが、一部100円以内の予算枠の中では、実現不可能でした。ところが、光村印刷の当時の担当者と役員の方が、障害者アーティストを支援するというアートビリティの主旨と、この「アートカレンダー」の意義に感銘を受けられ、値上げなし、より上質の紙を使用してカレンダーを制作することを決定してくれたのです。これらのことは、アートビリティの作品を採用しなければ得られなかった出会いであり、メリットだと思っています。
結果的に一部100円という安価な制作費で作成された「アートカレンダー」ですが、それ以上の価値を多くの人たちに感じ取っていただき、それがひろく利用につながっているのですね。

三嶋:実は、正月の年賀状のつもりで高校の恩師に「アートカレンダー」を送ったところ、恩師から「おまえらしい、いい仕事をしている!嬉しいぞ!」という電話をもらいました。本当に嬉しかったですね。
友人や知人、取引先の関係者など、たくさんの人から「アートカレンダー」の仕事を応援していただき、誉めてもらい、また、たくさんのご協力をいただきました。こういうコミュニケーションの機会も、アートビリティとの出会いがあったからこそだと思っています。
これからも楽しんで「アートカレンダー」の仕事に関わっていきたいと思っています。
ありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。


(文責:岡嶋明美)

Back