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アートビリティへの支援は、アートビリティ、日立キャピタル、社員のそれぞれが得をする
「三方良し」(Win-Win-Win)の関係
日立キャピタル株式会社様からは、アートビリティ大賞における「日立キャピタル特別賞」のご協賛をはじめ、長きにわたってアートビリティ事業への応援をいただいております。
今回は、日立キャピタル株式会社・人事教育部・嶋口司氏とアートビリティのアートディレクター、西田克也氏に、アートビリティとのなれそめや、企業の社会貢献活動などについて、対談をしていただきました。(以下、敬称略)
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嶋口 司
1974年入社。千葉県出身。開発・営業統括部門、営業第一線を経て、CI(コーポレート・アイデンティティ)・広報・宣伝部門、創立50周年準備室、教育部門を担当、現在に至る。
企業理念の浸透、企業文化の発信、風土の醸成・活性化、社員のマルチライフ・ボランティア活動の推奨など、社内外のコミュニケーション活動を推し進めると同時に、企業の社会貢献活動を推進している。 |
アートビリティとの出会い
西田:今から20年以上も前になりますが、私が勤めていた会社を退社し、デザイナーとして独立したばかりの頃、日立クレジット(注・日立キャピタルの旧称)のCI(コーポレート・アイデンティティ)担当、小倉さんから顧問を頼まれたのが、そもそもの日立キャピタルさんとのおつき合いの始まりです。
そのときに小倉さんから「障害者アートについて調べてほしい」という宿題を出されたんです。いくつかの団体にアプローチした中で、当時の障害者アートバンク(注・アートビリティの旧称)から比較的無造作に送られてきた膨大な数の作品集・資料や、その後お会いした担当者たちのキラキラした目に二人とも心を動かされ、アートビリティとのおつき合いが始まりました。
嶋口:私はその1年後に転勤をしてきて、西田さんから『障害者アートバンクの可能性』という本を紹介され、アートビリティへの支援をする意味とメリットをさんざんレクチャーされました(笑)。「これからは企業が、どんな社会貢献をするかが問われる時代。能力のある作家の作品を自社の印刷物に使用し紹介することで、才能を開かせる場を提供する。そしてそれが作家の自立を助けることにつながる。一方、そうすることで会社としては企業のイメージアップにもつながる」と考えました。
1年程前に、新社長が就任し、日立キャピタルが「健全経営、人間尊重、社会責任」という新経営理念を掲げた頃です。
社員ヘ経営理念の浸透と意識改革並びに、日立キャピタルがどのような社会貢献をして世の中にリターンをしていくかを考えたときに、アートビリティの理念がぴったりと当てはまりました。
アートビリティを活用するメリット
西田:それ以後、20年近くにわたってアートビリティを支援してもらっています。これほど長く続いたのは、日立キャピタルがアートビリティを支援する意味を、きちんと理論武装したからだと思います。
嶋口:アートビリティの活動は、メディアという土壌に障害者アートを載せ、作家の所得支援をしていくという明確なものです。しかも、障害者だからという理由ではなく、障害はあるけれども能力のある作家さんたちをサポートし、健常者と同じ土俵で競い合い、彼らの個性ある力を高めていくという明確な理念がある。日立キャピタルはそこに賛同をしました。
アートビリティを支援することを日立キャピタルの社会貢献活動として進めていくと決めてからは、社内コンセンサスを少しずつ獲得しながら、1998年からは「アートビリティ大賞」に「日立キャピタル特別賞」の提供を始めました。できるだけ自社のノベルティや印刷物にアートビリティの作品を使用するように心がけ、候補を何点か出す場合にも、必ず1点はアートビリティの作品を使った案を出すように使用を強化していきました。作品を使用すればするだけアートビリティの支援になり、また日立キャピタルの社会貢献活動をPRすることができますし、それが社員の育成・教育にもつながります。社員が自分の会社を誇りに思えるようになるからです。
アートビリティへの支援は、アートビリティ、日立キャピタル、社員のそれぞれが得をする、「三方良し」(Win-Win-Win)の関係であると思っています。
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西田 克也
1977年武蔵野美術大学基礎デザイン科卒業後、企業内デザイナーとして数社に勤務。1990年に独立し、(有)西田克也デザインオフィス設立。
1991年、アートビリティに審査員として参加。以後、アートビリティ登録作品の審査に関わりながら、障害者アーティストの作品を使った商品デザインを数多く手がける。現在はアートビリティのアートディレクターとして、さまざまな提案をおこなっている。 |
これからの社会貢献活動
西田:日立キャピタルの作品使用は、ノベルティや事業報告(「株主通信」)・会社案内・カレンダーなどが主体で、業務に直結しているところがすごいと思っています。
嶋口:最近は、この不況下でノベルティや印刷物の製作が減りつつあり、それに比例しアートビリティの作品使用も以前に比べると少し減ってきているのが残念です。
不況になると決まって、企業はコスト削減、効率を第一に掲げるようになります。見えないものの価値を見出せなくなり、広報や社会貢献といった部門がまず削減の対象になる。けれども、それでどうやって会社の理念を社会や社員に伝えていくのか。大切なものは、目に見えない。インタンジブル・アセットとも言いますが、利益・コスト・効率・結果だけを追いかけていると、「目には見えない大切なこと」を忘れがちになる。社会貢献活動は、目には見えないが、企業の理念を浸透させ継続的発展につなげる重要な活動の一つだと思います。
西田:そのとおりだと思います。そういった活動がなくなると、企業の文化・風土にボディーブローのように悪影響を及ぼし、気が付いたときには、個性の無い、信頼・尊敬・公正・誇り・連帯感が希薄な会社になってしまうといっても過言ではありません。そのとき、何故そうなったか誰にも分からないのです。
嶋口:今、企業のCSRがとても重要であるといわれるのはそのためだと考えています。
西田:今後は、何か具体的にやってみたいというようなことがありますか?
嶋口:地球環境と結びつけて何か出来ないかと思っています。日立キャピタル、アートビリティ、作家さん、そして地球や社会がそれぞれ得をする何かいいアイデアがあったら、ぜひ教えてください。
事務局:本日はどうもありがとうございました。
役員応接室の壁には、日立キャピタル特別賞受賞作家の原画が・・・
対談に参加していただいた、左から人事教育部の金澤さん、嶋口さん。
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