ミスターウラオカのイラスト一言アドバイス

この国の美術教育 Part.8

今回は、がらっとテーマを変えて、以前からちょっと気になっていた事について、お話したいと思います。
というのは、中学や高校の選択授業で、美術を選択する子どもが年々減っているという事を聞いたからです。(これは、少なくとも絵というものに携わって、ご飯を食べている私としては、気になる現象です)
それで、私なりにその原因を考えてみました。なぜ、美術を選択する子どもが減っているのか・・・、それは、美術という科目が彼らにとって興味の持てない、つまらないものだからです。
なぜ、つまらないのか・・・。
その事にふれる前に、話を中高生から幼児期にさかのぼって、させて下さいね。
幼児は、たいてい絵を描く事が大好きです。うまいとか、へたとか、そんな評価は、彼らには無用です。心の向くまま、楽しんで自分の世界を表現しています。
そんな彼らを見て、私たち大人は、ただニコニコして見ているだけだと思います。楽しんで描いている姿そのものを、評価しているんですね。
やがて、楽しんで描いていた幼児の中から、一人、また一人と絵を描くのが嫌いになる子が出てきます。理由は、いろいろです。描き方を強制されて、(人間は、頭から手足は出ていないのよとか)嫌になったり、他の子と比較されて嫌になった子もいるでしょう。
絵を描くという事が、自由に自分を表現できる楽しいものから、技術的なものを要求される事に変わっていった時、子どもは、絵を描くのが嫌いになっていくのです。
中学、高校で、美術を選択する子どもが、なぜ減っているのか・・・、それは、美術という科目が技術的なものだけを要求され、絵を描く楽しさを教えてくれないからではないでしょうか?
絵を描く楽しさがわからなければ、絵を見る楽しさもわかるわけがありません。この国の絵画の評価が、金額で表されるのも、案外そのへんに理由があるのかもしれませんね。
そろそろ、高価な絵だからいい絵だという、バブリーな考えはやめにしたいものです。
自分の好きな絵を自分の感性で選ぶ。そのためにも、絵を描く楽しさ、絵を見る楽しさを教えてくれる美術教育であって欲しいものですよね。
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