題字「星」269

子供はなにかしら心がみたされ、うれしい時、ワーッと歓声を上げバンザイの姿勢であたりかまわず飛びまわります。 その折りの天に届く感動を紙面に写させれば、児童画の傑作が誕生したりします。 しかし、多くの大人はその様子を奇怪な事態とみて、おぎょうぎがわるい人前で恥ずかしいでしょう、と子供を止めます。 好奇心に夢中になり、キラキラと眼を光らせ思わずとった奇抜な挙動。 ユーモアにあふれた名演技は、すごいすごいのほれぼれ、このキャラクター使えるぞ、と思ったのに早くもストップ信号です。 そんな場面を喜んでみている私は子供を止めないから、なんと駄目な大人よと人から思われがちだ。でもでも、体を使って感情表現のできない車椅子の私には無邪の歓喜が貴重に見えます。
それに幸福と喜びは違うのかもしれません。
不幸でも心の中心が燃えている人は笑顔が光ります。生命のステキを皆に知らせ喜びをわけてくれます。 豊かにフツフツと喜びのわく子供時代であってほしいと思いますが、時に子供の体は悲しみを表現します。そんな様子を見ると私は自分のことのように意気消沈しゴハンが喉をとおらなくなります。

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