題字「星」308

午後1時、小学校の休み時間。私は今日も門扉をくぐる。校庭は私と子供とのふれあいの場兼アトリエ。門扉は1メートル程開けてあり、左右の門は一本の鎖でつながれていて、ゴールの白いテープに似ています。 誰も教えないのに仲よし学級の子供が飛んで来て、鎖をグッと上に上げ私を招きいれます。 自動で動く電動車椅子を皆でつながり、つながっておして、いつもの場所に。校庭の周囲に咲きだしたサザンカの花を指さし、「きれいに花たばが咲いたよ。」と教える子。 寂しげな表情で、「昨日、一人でころんだんだよ。」と訴える子。
2時、子供達のシャワーを一杯あびて、帰路につく私に、早めに下校したK君がはるか遠くで私を見つけ、しきりに手をふります。
10メートル行って手をふり10メートル行って手をふり。
道行くおじさんおばさん、皆さんもK君に手をふってくれませんか。ダウン症のk君の今日が明るくなるように・・・。お金ではない、物でなく、K君のほしい物と、私の心からほしい物、いつも一緒です。

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