題字「星」357

ささやかな私の絵画教室に思いがけず大勢の子どもが集まり、あふれかえり、ひしめきあいして、にぎやかなことこのうえない日があったりする。

すると、親鳥から餌をあさる雛鳥にも似て、あちらから、こちらから、先生、先生、シェンシェイ、ネー、と呼び声が飛び交うのだ。

呼ばれる度に一人一人の子どもの絵を見て、質問に答えて会話に加わり、何かしらしてやらなければならない場合も多く、私はその子のそばにすぐには行けず、大きなハンディも感じたりして、その上、徐々にストレスも募り

「うるさいねぇ〜 そんなにむきになって呼ばなくてもいいのに」忙しさにそう思いつつも、頭をかすめるのは近い将来の私の姿で、ますます老いた私の姿で……
その頃はもう、子ども達も寄りつかず、先生と呼ばれた過去が懐かしく思い出されたりして、、、

ならば、うるさい現在が幸せ、身近な些細なことに幸を見い出さざるを得ない一級障害者の私です。

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